事業承継M&Aで変わること

事業承継M&A後、起こる変化

事業承継M&Aを行った場合、結果的にどのようなことが起こるのでしょうか。
ここではそれぞれの項目についてどのような変化がある可能性があるのかみていきます。

オーナーについて

株式譲渡を行う場合、株式の対価と引き換えに経営に関する最終決定権も譲渡することになります。
株式の対価はM&Aプロセスにおけるバリュエーションにてお互いの合意の上で決定します。
簿価で一株500円の株式が、一株500,000円(1,000倍)になり譲渡できる事例なども全く珍しくなく、創業家にとっては多額の譲渡益が得られることもあります。

一方、経営実務に関しては顧問や、役員という形式で一定期間(2~3年程度)引き継ぎや円滑な事業推進のため慰留されるケースも散見されます。
また、大企業の傘下になった場合などは、会社としての資本関係が変化しただけで、実務面に関しては従前通り、実権をもち経営者として辣腕を振るうという方もいらっしゃるようです。

従業員

従業員は、基本的にはそのままの給与水準、雇用条件のもと、雇用継続されるケースが多いとされています。
企業の技術、ノウハウなどの資産は人に帰属するものが多く、譲渡先もその資産をみすみす手放すようなことは少ないと考えられます。

一方、まったく違った文化の企業同士がひとつになるようなM&Aを行った場合、カルチャーや制度の違いが従業員の中に不協和音を起こすことも珍しくないとされています。
M&A後の人事問題は経営シナジーを発揮するためとても重要なポイントです。

会社経営

資本関係が変化しても、会社名はそのままというケースも多く存在しています。
合併の場合は別ですが、製品のブランド名などはそのまま残るというケースもあります。

基本的には、取引先(仕入先・販売先)との関係も今まで通り維持という方針をとられる会社が多いようです。
M&A後のシナジーを発揮するために、間接部門を統合し、重複している機能をまとめることや、物流の効率化、製品開発技術の組み合わせなどを試みる会社が多く見られます。

借入金等の債務

案件により様々ですが、譲渡先が引き継ぐケースが多いようです。
個人保証も同様に、譲渡先に引き継がれます。

一方、銀行などの金融機関も本当に債権を引き継いでも良い先なのかという譲渡先への与信判断も合わせて行うことになります。
借入金などの債務の譲り渡しには債権者である金融機関の同意が前提となります。

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